【ギフテッドな日々】障害と天才の挟間より速報

動作性IQ141ギフテッド。そんな人の視点から見た世界をつらつらとつづっていきます。

自分のWAIS-Ⅲ・息子のWISC-Ⅳの結果を比較検証してみる

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 さて、母子揃って発達障害の検査(私・WAIS-Ⅲ 息子・WISC-Ⅳ)を受けた訳ですが。

 息子の発達障害検査は、検査時の様子や、今後の支援内容や方向性を重視した報告書で解説してくれていました。その時は私にも全然知識がなかったので、そういうものかー、という感じで、ただ説明を聞いていました。しかし私自身もWAIS‐Ⅲを受けたことで、IQに対する理解がかなり深まったので、自分の特性と息子の特性を比較して子育てに役立ててみたいと思います。

IQスペック比較

 まずは自分と息子のIQスペックから書き出してみます。
 息子のWISC-Ⅳでは、言語性IQ、動作性IQは出なかったので、そちらは割愛。

①MAI-KO
 全検査IQ・128
【言語理解】・111
【知覚推理】・135
【作動記憶】・107
【処理速度】・127

②息子
 全検査IQ・119
【言語理解】・123
【知覚推理】・104
【作動記憶】・103
【処理速度】・124

 こうして比較してみると、私と息子は【作動記憶】【処理速度】がほぼ同じ。【言語理解】と【知覚推理】の差が大きいようですね。
 この差が、“私の感覚で”“息子の困り感を理解する”ポイントになってきそうです。

【言語理解】比較

 私の【言語理解】は、下位項目検査によって、[知識](学校で習うような事を覚えているか)の項目が大きく足を引っ張っていることが分かっています。

 MAI-KOの【言語理解】の下位項目別平均値(同世代の成績平均値を10とする)
 [単語]15 [類似]15 [理解]14 [知識]

 落差がひどすぎて笑える。


 息子の検査では下位検査項目の数値まで出してもらえなかったので、書類文面から推測するしかないのですが、[理解]項目での回答が独特だった(窓から煙が出ている家の絵を見ても、火事という発想にはならない等)、とのコメントがありました。
 また、[類似]の検査時にも“どういったことを聞かれているのか、最初、理解出来ていなかった”ということがあったらしいので、ここからも[理解]の項目が少し足を引っ張っているんじゃないか、ということが伺えます。

 対して[単語]の項目では、9歳2ヶ月程度の語彙力を発揮したとの事(検査当時6歳11か月)。


 以上のことから、

 私 → 一般教養に興味がなく、無駄だと思ったことにはまるで注意を向けない。
息子 → 豊富な語彙量に隠れているが、その実、理解力が追いついていない。

 ということが分かります。

【知覚推理】比較

【知覚推理】(WAIS-Ⅲでは【知覚統合】)は、流動性推理や詳細な部分への注意、視覚運動統合を測定する領域。
 簡単に言うと、感じ取る力というか。視覚からあらゆる情報を読み取る力ですかね。運動神経に関わる、空間把握能力とかもそう。

 私はここが単体で異常値。例えば、目の前で話をしているのに黙っている人がいるとして、その人が何か別の事を考えているのか、それともただ単にぼーっとしているだけなのか、の判断とかができます。物理的に目で見えるものだけではなくて、その行間にある意味を見出すこともできる。何と言えばいいんだろうか。とても表現しづらいんですけれども。


 息子の検査時は、相変わらずやり方を理解するまでに時間が掛かったようですが、それ以外の点については平均的だったようです。[行列推理](抽象的な物事の課題解決能力)が得意そうだったのは、母さんに近いかな? [積木]で試行錯誤していたらしい事を考えると、運動はあまり得意ではないかもしれない。実際、得意ではない。


 以上のことから、

 私 → 異常感覚w
息子 → 運動が苦手で、本やパズルが好きな平均的な子供

 ということが分かります。

WISC-Ⅳ、WAIS-Ⅲを通して見えた子育てのコツ

 以上の比較から、息子が“一般社会に適応し、かつ自己実現を図れる”ような教育方法を見出していきたいと思う。
 この比較検証のいいところは、子供側だけでなく、教育する立場である親側の問題点も浮き彫りに出来るところだ。だからちゃんと第三者的視点から、自分自身にも厳しくツッコんでいこうと思うw

①息子 → 豊富な語彙量に隠れているが、その実、理解力が追いついていない。

 まず、これ。
 これは会話の中でツッコめばいいですよね。その言葉の意味、分かってる? とか。あとは説明してあげる。理解力の不足は語彙だけにとどまらないので、何かあるたびに逐一説明して、彼の中の理解と照らし合わせるようにする。そして正しい理解の元、行動出来たら褒める。これだけでいい。

②私 → 一般教養に興味がなく、無駄だと思ったことにはまるで注意を向けない。

 これ、教育者としてダメですねw 子供に、ちゃんと社会と共存していかせたい、と思っているならなおダメです。

 自分が必要ない、と思っている分にはいいけれども、この[知識]があるおかげで得られる恩恵もある、っていうことを無視して、自分の価値観を子供に押しつけてはダメですね。ましてや私の[知識]が著しく低いのは、学業の面白さを周囲の環境に閉ざされてしまったから(自習という形ですら叶えられなかった)。
 自分が得られなかったからって、いらないものだと切り捨ててしまったら、今度は私が息子の環境を閉ざしてしまうことになる。勉強しろ、とは言わないが、息子には“学ぶ自由”は用意してあげたいところですね。

③息子 → 運動が苦手で、本やパズルが好きな平均的な子供

 これはこのままでいいと思います。苦手は苦手なりに、普通に楽しく運動して、好きな事をやらせてあげればいいと思います。

④私 → 異常感覚w

 問題はこっち。
 自分の感覚は当たり前ではない、という自覚が必要ですね。
 自分を基準に考えてしまうと、「なんでこれができない(分からない)の?」という、相手からしたら相当理不尽なことになりかねません。おかしいのは私。(←唱えてみる)

番外・息子 → 意味を見出せないと集中力が続かない

 あと比較はしていないけれども、息子の【作動記憶】の領域で、[数唱](単に数字を覚えていく)よりも[語音整列](数字とひらがなを覚えて、頭の中で並べ替える)の方が成績がよかった、というのがありました。本来、[数唱]の方がいい点数が出るらしいです。普通に考えてもそうですよね。

 ここから、息子本人にとって意味のないことをひたすら覚えるのはとても苦手、といった評価をいただきました。これは私自身もそうなのですが。
 暗記科目とかで苦労しそうなのが目に見えているので、そういう時は、ストーリーや意味を持たせてあげた方がよさそうですね。

WAIS-Ⅲ、WISC-Ⅳは子育てにおいて大変有効

 だと思います。親子で受けて分析することを義務付ければいいのに。(←暴論)

 なにがいいって、一般平均点を基準として、どう立ち振る舞えば理想に近づけるのかが分かる訳ですからね。特にうちみたいに親子で発達障害の場合とか、親の感覚が自覚せず逸脱している場合があるので、自分の子供を自分よりも上手に社会と共存させたかったら大いに意味があると思う。

 ただ現状、なかなか受ける機会もないし、受けたくても受けにくい、っていうのが難ですよね。WAIS-Ⅲ、WISC-Ⅳの検査自体を取り扱っていない医院もありますので、受けてみたい場合はとりあえず近くの精神科?(私は心療内科でやってもらえました)に問い合わせてみるのがよろしいかと思います。