【ギフテッドな日々】障害と天才の挟間より速報

動作性IQ141ギフテッド。そんな人の視点から見た世界をつらつらとつづっていきます。

自分で考えてどうにかする力

 うつが回復傾向にあるためか、失った感情が徐々に戻ってくると同時にイライラする事が多くなった。うつになる以前は上手く怒らずにスルー出来ていた、没頭すると動かなくなる息子にキレてしまう事もしばしば……それもガンガン怒鳴ってしまうので、息子に申し訳ない気持ちでいっぱいになります。

 今回の件も、そんなキレてしまった後の出来事でした。
 夜、トイレに入った息子が出てこない。お風呂の時間が差し迫っていて、声を掛けても20分待っても出てこない。案の定、トイレに本を持ち込んでいたんですね。本を読んだりぼーっとしたりしてトイレから出てこない癖は昔からあったんですが、今回の私はキレてしまいました。息子が泣いて、吐くまで怒鳴ってしまいました。

 その時に息子が泣きながら「いつもはがんばってるんだよ」と一言、必死の弁明。

 その一言で気付く。そういえば最近、トイレにこもる事はなくなっていた。いつの頃からかは覚えていないけれど、確かに前よりもトイレに掛かる時間は相当短くなっていた。

 私「……本を読んじゃうと夢中になって、やめられなくなっちゃうから、自分で持ち込まないように気をつけてたの?」
息子「うん」

 読みだすと止まらない。夢中になると抜け出せない。いわゆる過集中という息子の特性。
 その特性は自力ではどうにもならないから、行動や環境を変える事で問題行動にならないように、自分で考えて行動していた息子。

 確かに、トイレに本を持ち込まないように、と注意した事は何度もあった。早く出てきなさい、とも言った。それでもたった7歳の息子が、自分なりに考えて、自分に合ったやり方で、自分の問題を解決する方法を選んで実践していた。

 魔が差した、という言葉は使わなかったが、今回はどうしても本の事が頭から離れなくてつい持ち込んでしまったらしい。いつもはちゃんとやっているけど、今日はつい。そんな事は大人でもあることだ。それなのに私は、自分で学んで頑張っている息子の“たまたま”だけをかいつまんであんなに怒ってしまった。

 私「いつも自分で考えて、なんとかしようとしてくれてたんだね」
 私「いっぱい怒鳴っちゃって、ごめんね」

 そう言うと息子はまた泣いた。

 得手不得手につながる特性は誰にでもある。でもそれを言い訳にせず、いつの間にか自分で考えて対処する力を身につけていた息子に安心する。誇らしい気持ちさえあった。我慢でどうにかできるものではない特性と一生付き合っていかなければならない私達は、自ら考えて、自分に合った方法を実践していくしかないのだから。